急性中耳炎のページ
急性中耳炎とは
急性中耳炎は、鼻水などの風邪の症状をきっかけとして、耳の中にある中耳にウイルスや細菌が侵入して感染・炎症を起こす症状です。
発熱することもあり、小さなお子さまでは40度近い熱を出してしまうことも珍しくありません。症状が重くなると、耳から液体が出てくる耳だれ(耳漏)を伴うこともあります。
急性中耳炎の症状
- 片側の耳がズキズキ痛む。
- 耳が詰まった感じ(耳閉感)がする。
- 急に音が聞こえにくくなった。
- 熱がある。
- 耳だれが出る。
- 喉の痛み、いがいが感があった。
- 鼻水が出ていた、鼻が詰まっていた。
小さなお子さまの場合
自分でうまく症状を説明できないため、突然耳を痛がる、頻繁に耳を触って気にしている、食欲がない、元気がなく不機嫌が続くなどの様子があれば急性中耳炎の可能性があります。
急性中耳炎の原因
鼻や喉と耳をつなぐ耳管と呼ばれる管を通ってウイルスや細菌が耳に入り込むことで中耳に炎症が起こります。子どもに多く発症するのは、耳管が大人に比べて、短く太くて、ほぼ真っ直ぐになっていることで、ウイルスや細菌が中耳へ入りやすいためと考えられています。
急性中耳炎の治療
軽度の場合には自然と治ることもありますが、痛みがある場合は鎮痛剤を服用します。
3日ほど経過しても症状が良くならない場合や、状態が悪化している場合には、抗菌薬(抗生物質、抗生剤)を処方します。抗菌薬(抗生物質、抗生剤)の投与は投与後の効き目を確認しながら行うため、定期的に受診して頂くことが必要になります。
鼓膜の奥に膿が溜まり腫れている場合や、強い痛みがある場合、高熱が出ている時には、鼓膜を少し切り、中に溜まった膿を出す治療を行います。
また、急性中耳炎の予防として、中耳とつながっている鼻の状態をきれいにすることが大切です。しかし、小さいお子さまの場合、自分でうまく鼻をかむことができないため、普段から鼻水をとってあげてください。なかなか鼻の奥の鼻水が取れない場合は、当院で鼻水の吸引をおこなうことで、鼻の状態をきれいにします。
急性中耳炎を放置していたり、治しきらなかったりすると滲出性中耳炎に変わることが多いため、急性中耳炎に罹患した場合は、完全に治しきることが大切です。