美容外用薬(ハイドロキノン・トレチノイン)
ハイドロキノンとは
ハイドロキノンは、しみの原因となるメラニンを作りだすことを防ぎ、しみを薄くする効果が期待できます。またメラニンを作り出すメラノサイトという細胞の活動を抑制する効果もあり、今からできるしみ予防としての効果も期待できます。
ハイドロキノンの主な成分「ヒドロキノン」はイチゴ類・麦芽・コーヒーなどに含有されている天然の化合物で、海外では昔から化粧品クリームなどに使用されていました。
近年では日本でも「ヒドロキノン」を含んだ化粧品が販売されていますが、一般に市販されている化粧品においては配合されている濃度が低い物が多く、効果的に、また副作用などのリスクをできるだけ抑えたい場合は皮膚科医により処方された医薬品をお使いいただければと思います。
ハイドロキノンの効果
ハイドロキノンはしみに対しての改善が期待できます。
一言でしみといってもしみにも種類があります。
ハイドロキノンが有効なしみの種類は以下の通りです。
老人性色素沈着
紫外線によって出来たしみ
30代頃に発症する方が多く、年齢を重ねるにつれて
しみの数が増えたり、濃くなってきたりします。
炎症性色素沈着
何かのタイミングでできた傷ややけどなどの後に発症するしみ
肝斑
頬骨周辺に左右対称にできるしみです。女性ホルモンが乱れることで発症すると考えられています。
ハイドロキノンの副作用
ハイドロキノンの治療を始めたころは、皮膚に「赤み」が発症したり、「ヒリヒリした感覚」を覚えることがあります。
ハイドロキノンの刺激によって炎症が起こっている状態です。
これらの症状がでた場合は、ハイドロキノンの塗布回数を減らすか、使用を中止するようにしてください。それでも症状が引かない場合は、
皮膚科医の診察を受けていただくようにしてください。
ハイドロキノンの使い方(使用回数)
ハイドロキノンの使用方法は
毎晩(1日1回)洗顔した後、スキンケア後に
患部に塗布してください。
ハイドロキノン使用時の注意事項
ハイドロキノンを使用している時は特に日焼けに注意してください。
ハイドロキノン使用中は紫外線の影響を受けやすく、紫外線によってしみが濃くなってしまうことがありますので、
外出時は日焼け止めクリームを塗るなど紫外線対策を徹底してください。
また稀にアレルギー反応(赤み・かゆみ)などが起こることがありますので、そのような症状が出た場合は使用中止するようにしてください。
保管方法は温かい場所での保管を避け、冷暗所(冷蔵庫)での保管してください。
ハイドロキノンとトレチノインの併用
しみ治療においてはハイドロキノン単独ではなく、トレチノインと併用することで、より高い治療効果が期待できます。
ハイドロキノンを使用することで「メラニン色素を作り出すことを防ぎ」
トレチノインを使用することで「メラニン色素を外に出す」役割があるためです。
トレチノインとは
トレチノインはビタミンA(レチノール)誘導体で、アメリカではしわやにきびの治療薬としてFDA(アメリカ食品医薬品局)に認可されている医薬品です。トレチノインは
皮膚のターンオーバーを促進し皮膚の奥にあるメラニンを、外に排出する働きを行います。
市販の化粧品にもレチノールが含まれている物もありますが、トレチノインは一般的に市販化粧品の50倍~100倍ほどの効果があると言われています。
トレチノインを使用すると皮膚のターンオーバーが早まりますので、数日後から
赤みが出たり、角質が垢のようにボロボロ剥がれ、ヒリヒリした感じが現れますが、
トレチノインが正常に作用している反応(レチノイド反応)になります。
多くの場合一時的な反応ですので、多くの場合は日が経つと落ち着きます。
塗り始めてから1日~3日で反応が現れ、1~2週間ほどで反応のピークとなります。
その後は徐々に落ち着いてきます。
トレチノインの効果
トレチノインはしみ、にきび、毛穴の開き、小じわに対しての改善が期待できます。
しみ
老人性色素沈着、炎症後色素沈着、肝斑などの改善が期待できます。
にきび、毛穴の開き
皮脂の分泌を抑える効果が期待できるため
にきび、毛穴の開きの改善が期待できます。
小じわ
コラーゲンやヒアルロン酸の生成を促進するため
小じわ改善の効果が期待できます。
トレチノインの使用上の注意
- トレチノインの正常な反応になりますが、皮膚の赤み、ポロポロと角質が剥がれるといった症状が現れます。
症状がひどい場合は使用を中止し皮膚科医の診察を受けていただくようにしてください。 - 乾燥症状が強く出ている場合は、保湿ケアを行ってください。
- 紫外線により色素沈着が起こりやすくなりますので、日焼け止めを塗るなど紫外線対策を徹底してください。
- トレチノインは酸化しやすいため時間が経つと効果が弱くなりますので、
冷凍庫で保存するようにしてください。外出や旅行に持つ歩かないようにしてください。 - 目の周りや口唇の1㎝以内には塗らないようにしてください。
- 妊娠中の方、授乳中の方、は使用できません。
トレチノインの使い方(使用回数)
トレチノインの使用方法は毎晩(1日1回)洗顔した後、スキンケア後に 丁寧に刷り込まないように薄めに患部に塗ってください。
※ハイドロキノンと併用する場合は、 トレチノインが乾いた後(目安10分程度)に患部に塗るようにしてください。
ハイドロキノン・トレチノインの費用
全ての施術は保険適用外になります ※表示価格は税込みです
ハイドロキノン5g (4%ハイドロキノン配合) |
1回 2,300円 |
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0.05%トレチノインクリーム 5g |
1回 2,750円 |
- ハイドロキノンとトレチノインを併用することでしみ治療の効果が高まります。